Pinterestでの著作権侵害対策とピンの報告方法
あなたの作品が突如としてPinterest上で無許可で使われていることに気付いたとき、あなたはどうしますか？ショックと戸惑いは深刻でしょう。しかし、適切な知識と手順を理解すれば、あなたは自分の権利を守り、そのような著作権侵害を防ぐことができます。この記事では、Pinterestでの著作権侵害に遭った時の対策とピンの報告方法を詳しく解説します。
Pinterestは、ユーザーが自分の興味やアイデアをビジュアルに共有できる素晴らしいプラットフォームです。しかし、この巨大なビジュアル共有空間には、著作権侵害の問題も潜んでいます。プラウザーの拡張ボタンにPinterestを導入すれば、誰でも気軽に所有者の許諾なく、自分のボードに好きな画像を保存できてしまいます。
もし望まない画像が勝手にPinterestに保存され、それが無断で使われているのを発見したら嫌な気持ちになりますよね。私も自分のピン画像が勝手に使用されていたことがあり、もやもやしたことがありました。 Pinterestで著作権侵害されている画像があったら、申請して削除してもらうことができることをご存知でしょうか？
この記事では、Pinterestでの著作権侵害を発見したとき、それにどのように対処すべきかを詳しく説明します。著作権違反の被害に遭わないための予防策もお届けします。
元美術館学芸員である茜は、自身の豊富な経験と独自の視点を活かし、ビジネスオーナーがPinterestを最大限に活用する方法を教えています。著作権のことを知らないと事件に巻き込まれます。アートの世界では、ずばり！著作権はアーティストを守るものです！
Pinterestの著作権について｜一般的な誤解を解消
Pinterestにおける著作権の基礎知識
Pinterestは、ユーザーが様々な画像や情報を「ピン」として保存・共有することができるプラットフォームです。この「ピン」の中には、多くのオリジナルの画像やコンテンツが含まれています。オリジナルの画像やコンテンツは、作成者の著作物として著作権により保護されています。
著作権とは、作品を創作した者（著作者）が、その作品の公表、複製、改変などの権利を独占的に有する権利のことを指します。このため、Pinterestにアップロードされた画像やコンテンツを無断で使用・複製・改変することは、著作権侵害となり得ます。
Pinterestの利用規約と著作権
Pinterestの利用規約には、ユーザーがアップロードするコンテンツに関する権利や義務が明確に記載されています。利用者は、自らが著作権を有するか、あるいは適切な許諾を受けているコンテンツのみをアップロードすることが求められています。
利用規約に違反すると、アカウントの停止や削除などの措置が取られる可能性があるため、注意が必要です。特に、他者の著作権を侵害する可能性のあるコンテンツをアップロードする際には、十分な確認と対応が求められます。
Pinterestの著作権について必ずこちらにも目を通しておきましょう。
また、Pinterestは、著作権侵害の報告機能を提供しており、著作権者や代理人からの侵害報告を受け付けています。この報告機能を利用して、侵害された著作権を守ることも可能です。
私は元美術館学芸員でアーティストの展覧会企画に携わってきた経験があります。アートでは著作権を非常に繊細に扱います。普通に生きていく上では、あまり著作権と関係があることはないかもしれません。そうはいっても、誰でもSNSに写真やイラストなどを投稿する時代です。知らず知らずに著作権を冒しているとあとあと大変なことになるケースもあります。
日本ではまだPinterestの著作権問題はあまり例がありませんが、海外では著作権侵害で裁判になった事例もありますので目をとおしておいてください。
【関連記事】Pinterestでの画像使用による著作権法違反の注意点
著作権侵害とは？
定義と一般的な事例
著作権侵害とは、著作権者の許諾を得ずに、その著作物を複製、公表、放送、展示、頒布、翻訳、改変などの行為を行うことを指します。これにより、著作権者の経済的利益や名誉が害される恐れがあります。
一般的な事例としては、以下のようなケースが考えられます。
- 音楽や映画をインターネットで無許可で共有する行為。
- 他者の文書や写真を無断でウェブサイトやブログに掲載すること。
- 著作物を改変して新たな作品として発表すること、無許可での商用利用。
Pinterestでの著作権侵害の実例
Pinterestは、様々な画像を収集するプラットフォームのため、著作権侵害のリスクをつねに意識する必要があります。
以下は、Pinterestでよく見られる著作権侵害の例です。
- 商用利用の問題：他者の作品をピンとして保存し、それを自らの商品やサービスの宣伝に使用すること。（アイデアアドとして企業から依頼があり、契約を結んで商用利用する場合を除く）
- 改変の問題：オリジナルの画像やデザインを改変し、新たに自分のピンとしてアップロードする行為。
- 誤解の拡散：あたかも自らのオリジナルコンテンツであるかのように、他者の作品をピンとして表示・共有すること。
Pinterest上での著作権侵害は、許可なく他人の作品を使用する行為のことです。これにはピンの投稿やリピンも含まれます。自分の作品が許可なく使用されていることを発見した場合、それは著作権侵害の可能性があります。
プラウザー拡張ボタンのPinterestマークから保存されたピンは、あなたがリーディングピン（記事ピンというリッチピン）にしていれば、あなたのURLやディスクリプションに紐づいているので、誰かがあなたのサイトの画像をピンしていてもあなたのサイトの情報が紐づいているため著作権侵害ではありませんのでご安心ください。
（ここでいう著作権侵害はあなたの画像が勝手に使用され、違うリンクと結びついているようなイメージです。）
ブラウザー拡張ボタンをインストールすれば、公開されているウェブサイトから簡単に画像をピンすることができます。下記のように画像にマウスを乗せるとPinterestのロゴマークが出現し、任意のボードに保存ができます。
このため、意図しない写真がPinterestに保存されてしまうケースもあります。
以前、私の写真が勝手にピン投稿されていたことがありました。なぜ？私の写真が？とあまり気分のよいものではなかったので、著作権侵害の報告をして、削除してもらうことにしました。そのときの方法を下記に記します。
著作権侵害されたら、最初にすること
著作権侵害されている画像を発見したら、すごくいやな気持ちになるかもしれません。ご安心ください。まず発見したら、下記の手順に従って解決していきましょう。
侵害の確認「実際に侵害されたのか？」
著作権侵害と疑われる行為を発見した際、まず最初に行うべきは、その行為が実際に侵害となるかの確認です。
- オリジナルコンテンツの確認：自らが作成したコンテンツと疑われるコンテンツを比較し、類似点やそのままの部分があるか確認します。必ず相手の画像のスクショを撮っておきましょう。
- 利用規約やライセンスの確認：自らのコンテンツについて、特定の利用規約やライセンスを設定している場合、それが遵守されているかを確認します。たとえば、「自分のウェブサイト上の画像を勝手に使用することは禁止」などといった規約をウェブサイトに設定しているのにもかかわらず、勝手にピンしている場合は違反ととらえます。
- 侵害の意図や範囲の評価：無意識のミスなのか、意図的な侵害なのかを評価することで、次の対応を検討します。明らかに他にもたくさん同じように著作権侵害している画像があれば、それは悪意があるととらえてよいでしょう。まずは著作権侵害をした人のアカウントの作成しているピン画像をチェックしてみてください。
上記の確認をしたら、著作権侵害をしたユーザーとコンタクトをとってみます。
著作権者とのコンタクトをとる｜対話の重要性
日本ではすぐに訴えるということにはなりませんが、著作権侵害が確認された場合、まずは侵害者とのコンタクトを試みましょう。
意外にもコンタクトをとることで解決するケースもあるからです。
実はコンタクトをとることは以下のメリットがあります。
- 誤解の解消：著作権侵害者が自覚していない場合や、誤解に基づく行為であった場合、対話により事態の解決が早まることがあります。
- 関係の構築：適切なコミュニケーションにより、今後の同様の問題を防ぐための関係を築くことができます。
- 解決の迅速化：対話を通じて、侵害行為を即座に修正・削除してもらうことが可能です。
コンタクトの取り方は以下のとおりです。
- メニューバーのメッセージからコンタクトをとる
- 著作権違反をされているピンを拡大表示して、コメントからコンタクトをとる
侵害者との対話に際しては、感情的にならず、冷静かつ明確に自身の権利と侵害行為を伝えることが重要です。可能であれば、書面でのコミュニケーションを取ることで、それが証拠となり、後々のトラブルを防ぐこともできます。
これで解決できれば終了です！しかし、メッセージを送っても何も返答がない場合はどうしたらよいでしょうか？Pinterestは、著作権侵害の報告機能を提供しており、この報告機能を利用して、侵害された著作権を守ることも可能です。
Pinterestでの著作権侵害の報告
Pinterestでは、著作権侵害の報告を受け付けています。著作権侵害の申し立てに関する DMCA 通知に必要事項を記入し、指定された著作権代理人に送信することで、Pinterest で著作権侵害の申し立てを報告できます。
DMCAとは、米国におけるデジタルデータの著作権保護法のことである。1998年10月に成立したが、2000年10月に改正されたため、ミレニアム（千年紀）の名で呼ばれています。
出典：IT用語辞典バイナリ
著作権侵害の報告の手順
1・Pinterestの著作権侵害報告ページへアクセス
まず、Pinterestの公式ウェブサイトにアクセスし、著作権侵害報告ページへ移動します。
2・報告フォームの入力
フォームには、以下の情報を詳細に入力する必要があります。
- 侵害されている著作物の詳細（URLや画像等）
- あなたの連絡先情報（名前、メールアドレス、住所など）
- 侵害行為を行っているピンやアカウントの情報
- その他、具体的な侵害の内容や証拠
最後に署名をして送信します。
- 宣誓の署名：フォームの最後には、提供した情報が正確であることを保証する宣誓の部分があります。これを真実に基づいて署名します。
- 送信：全ての情報を正確に入力した後、報告フォームを送信します。
- 確認メールの受信：報告が正常に受け付けられた場合、確認メールが送信されます。報告の進行状況や結果はこのメールで通知されます。
必要な情報と書類
報告する際には、以下の情報と書類が必要となりますので、著作権違反を発見したら、以下のポイントを抑えて、スクリーンショットやリンクを保存しておきましょう。
- 著作権を証明する書類：例えば作品があなたのものであることを示す証拠。自分のウェブサイトに著作権違反者の投稿した日にちより前に投稿されている証拠のスクリーンショットなど。
- 侵害行為の証拠：具体的にどの部分が侵害されているのか、スクリーンショットやリンクなどで示します。
これで報告が終了しました。
報告後
報告を送信した後、Pinterestは報告を確認し、適切な措置を講じます。早ければ24時間以内には削除完了の知らせが登録のメールに届きます。
私の削除依頼は承諾されました。
ピンの違反報告をする
フォームに報告する以外の方法もあります。
やり方は侵害されているピンを拡大表示します。
3点リーダーから「ピンを報告」を選択します。
「自分が著作権所有者である」を選択し、「私の著作権を侵害しています」を選択しましょう。
こちらからもこのように申請できます。
著作権侵害はいい気分のものではありません。最初から侵害されないように対処することも考えておきましょう。
著作権侵害に対する予防策
著作権侵害は、クリエイターや著作権所有者にとって大きな悩みとなる問題です。事前の予防策を講じることで、侵害のリスクを大きく減少させることも可能です。
以下、効果的な予防策を提案します。
画像の透かしや署名の追加
- 透かしの利点：
- 透かしは、画像に目立たない形で情報を埋め込む手法です。これにより、画像が無許可で利用された場合でも、元の所有者を特定することが可能となります。
- さらに、透かし入りの画像を無断で使用することを躊躇させる効果も期待できます。
- 署名の追加：
- 画像に直接、著作者の名前やロゴを入れる方法です。これにより、画像の出所を明示し、他者が無断で使用するのを抑止します。
- デザインに応じて、署名の位置や大きさ、フォントを調整することで、画像の美観を損ねることなく著作権を主張することができます。
透かしは簡単にCanvaで入れることができます。詳しくは、「写真にウォーターマーク・透かしを入れる方法」を参考にされてみてください。
著作権に関する注意文の表示
ウェブサイト側にも注意文をいれておきましょう。あなたのコンテンツに対する著作権を明示するためには、明確な注意文を表示することが有効です。
例: “© 2023 あなたの名前. All rights reserved.”
このような表記は、訪問者にあなたの著作権を認識させるだけでなく、無断転載を抑止する効果もあります。またウェブサイトにも次のような文言をいれておきましょう。
例：掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。
Pinterestに保存されない設定を行う
私は自分のサイトから勝手にPinterestに保存できない設定にしています。
【関連記事】【Pinterest】サイトの画像が無断使用されない方法・画像盗用対策の設定方法
Pinterestで安全に活動するためのヒント
著作権が侵害されたときの解決方法について解説してきましたが、知らず知らずのうちに著作権に違反していないかについても確認する機会をつくることは大切です。
著作権については、Pinterestでの画像使用による著作権法違反の注意点 についてもご覧ください。
Pinterestはどんどん変化していきます。
- 正確な情報を求め、リサーチをする
- 公式の情報を知る
上記のことが大切になってきます。私がPinterest公式情報をリサーチして、最新の情報をお届けしている記事がありますので、ぜひブックマークしてください。
またX（旧Twitter）ではすぐにリサーチした情報についても投稿していますので、フォローしてくださるとうれしいです。
まとめ
Pinterestでの著作権侵害は深刻な問題であり、すべてのユーザーが認識し、適切に対応することが求められます。著作権侵害が疑われる場合は、迅速に行動し、必要な手続きを踏むことが重要です。一方、自分のコンテンツを保護する措置も考えるべきです。
もし著作権侵害を発見してしまったら、泣き寝入りせずに削除依頼をしてみることも考えてみてください。
Pinterestで著作権侵害が発生した場合、その解決方法はいくつかあります。
まずは違反している人にコンタクトをとってみることです。返答がなければPinterestのヘルプページから削除依頼を申請します。
著作権侵害の申し立てを行うには、DMCA（Digital Millennium Copyright Act）の通知をPinterestに提出する必要があります。この通知には、侵害されたとされる著作物、侵害されたと主張するPinterest上のコンテンツの場所、連絡先情報、侵害の信頼性を確認するための声明、そして法的なフルネームと電子または物理的な署名が必要となります。
著作権は自分の作品の権利です。苦労してつくった作品を勝手に使用されたり、ましてや、それでお金儲けされていたらたまりませんよね。著作権を侵害されたら必ず申告しましょう。ではまた次の記事でお会いしましょう。チャオ！
本記事をご覧いただきありがとうございました！
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