テンプレを使っていればOK?いい画像と悪い画像の決定的な違いとは?
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画像づくりにおいていい画像をつくるということはとても大切なことです。
さて、いい画像って一体どういうものでしょうか?
画質のよいきれいな画像であることはもちろんですが、本当にそれだけでいい画像と言えるのでしょうか?
画像クリエーター茜が考える「いい画像と悪い画像の違い」について解説していきます。
ブレイクするアーティストとは
画像を美術作品と置き換えて考えてみます^^
かつて私が学芸員として働いていたときに、展覧会企画のためにたくさんの現代美術家の作品を観てきました。
新人学芸員の頃は先輩が推すアーティストの作品の良さが私にはわかりませんでした。
その理由は、
- 作品はきれいであるもの
- 作品は美しいもの
- 作品はセンスがあるもの
という固定概念から離れられなかったからです。
先輩学芸員の推す美術家の作品は、見た目はとてもきれいとはいえないような作品もありました。
逆にテクニックはとても優れているのにまったく注目されない人もたくさん存在しました。
アーティストは美大で学んだ人もいれば、自己流で制作している人もいました。美大でしっかりテクニックを学んでも魅力的な作品を作れない人もたくさんいましたし、テクニックを学んでいないにもかかわらずスゴイ作品をつくる人もいたのです。
なぜでしょうか?
ブレイクするアーティストの作品とは
私が学芸員として成長するに連れて、ブレイクするアーティストの特徴がわかってきました。
それは何かしらの感情が作品から伝わるということでした。
何かしらの感情とは、人の感情が動きやすい、
むかつく、汚い、怒りを感じる、苦悩、つらさ > きれい、憧れる
というエモーショナルなものです。
「芸術は爆発だ!」で有名な岡本太郎さんも著書の中でこのように述べています。
「今日の芸術は、うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない」
出典:岡本太郎『今日の芸術 時代を創造するものは誰か』光文社知恵の森文庫,1999
あえて岡本太郎さんは「いやったらしい」という人の感情を不快感をもたらすことで見る側を圧倒してくるということを根本に作品を制作されているのです。
かつて川崎市に岡本太郎さんの美術館建設に対する反対運動が起こったことがありました。
岡本さんの作品はこの場所にふさわしくないと住民と揉めたのです。
まんまと岡本さんの思惑は成功し、何かしらの感情を動かす事件となったのかもしれません。
【岡本太郎美術館への反対運動とは】
1997年1月24日、生田緑地の自然を守る会が『川崎市生田緑地岡本太郎美術館建設公費違法支出差止請求事件(生田緑地・里山・自然の権利訴訟)を横浜地方裁判所に提訴した。
建前は自然を守るということでしたが、岡本太郎さんのモニュメントが景観にそぐわないという反対の声もあり、当時美術館関係者は非常にこの事件を残念に感じていました。このことは現在の岡本太郎美術館のHPには記載されていませんが、美術界では有名な出来事として記憶されています。
この事件は原告側の請求が棄却され、現在は川崎の生田緑地に岡本太郎美術館があります。
いい作品は良い意味でも悪い意味でも、人の感情に入り込み心を動かすことができるということが言えると思います。
茜クリエーター
テンプレをそのまま使えばそれはいい画像になるのか
Canvaにはたくさんのデザインのテンプレートがあります。
デザインを学んでいない人も簡単におしゃれに画像をつくれるようにすることがCanvaというツールの魅力だからです。
でもテンプレをそのまま使ったものが果たしていい画像になるのでしょうか?
そこにはオリジナルなものはありません。
もっと言ってしまえば、無個性な印象も残らない画像です。
Canvaのテンプレートはみんなが好むようなものをストックしています。
みんなが好むテンプレートを使った画像がピンタレストやインスタグラムのホームフィードにたくさん回遊していたら、どれも同じに見えてしまうでしょう。
茜クリエーター
いい画像はテクニックではない
さてさて、また学芸員時代の話になりますが、ブレイクしたアーティストはすべてがテクニックが優れていたわけではありませんでした。
なかにはなんでこんな稚拙な作品が評価されるのだろう?というものも多くありました。
でもその作品には確実に人の心を動かす何かがありました。
このことからもいい画像はテクニックではないということがわかりますよね。
心を動かすものがいい画像と言えるのです。
悪い画像を作る人
いい画像を作れない人がハマってしまっている落とし穴に、
早く成果につなげたい
という気持ちが優って、テクニックばかり知りたがる人がいます。
テクニックはもちろん大切かもしれませんが、見る人の感情を動かせるものがなければただのきれいな画像です。
そしてテクニックばかり知りたがる人の画像には、なぜかテクニックが現れていることが多いのです。
もしも画像づくりでテクニックを求めているのだとしたら、テクニックを教えてくれる講座で学んだほうがいいでしょう。
私の開催するワークショップには、いい画像をつくります。いい画像を作れるようになると仕事の依頼が増えたりします。いい画像を作るには小手先のテクニックだけではできないのでテクニックを求める人にはお応えできません。
茜クリエーター
いい画像とは何かをしっかり理解してくれる方がいい画像をつくれるようになっていくのを私は何人も見てきました。
よく文章は人なりと言われていますが、画像もやはり人なりなんですよね。
いい画像を作れる人はいい人と言えるのです^^
まとめ
いい画像と悪い画像の決定的な違いについてお話ししました。
いい画像とはテクニックに優れた美しい画像ではなく、人の感情を動かせる画像ということをお伝えしました。
人の感情を動かすには画像にエモーショナルなものが必要です。
あなたの画像は人の心を動かすことができますか?
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